喉は食べ物を食道や胃に送り込む役割と、肺に空気を届け、言葉を発する役割を担っています。さらには、口から入ってきた細菌やウイルスの体内への侵入も防いでいます。いずれも、とても大切な働きです。
扁桃炎とは口蓋垂の左右に1個ずつある口蓋扁桃に、ウイルスや細菌による急性の炎症が起こる疾患です(急性扁桃炎)。年に3〜4回以上この急性扁桃炎を繰り返すようなら、慢性扁桃炎と診断されます。高熱や寒気、頭痛、全身倦怠感、関節痛など風邪のような症状と強い咽頭痛が現れます。喉の奥を見ると、両脇が赤く腫れているのが観察されます。
ウイルス性の扁桃炎の場合は、一般に風邪をひいた時と同様の治療を行います。解熱剤を服用し、よくうがいをし、安静にすることで、通常は1週間程度で治ります。
細菌性の扁桃炎の場合には、抗生剤の投与が標準的な治療で、症状をやわらげるために解熱剤や消炎鎮痛薬、うがい薬などを処方します。慢性扁桃炎で薬物療法を行っても改善しない場合は、扁桃を切除する治療を行うことがあります。
風邪の診療に一番相応しい診療科目は、耳鼻咽喉科です。風邪の症状である、喉の痛み、鼻炎、咳などは、言うまでもなく喉や鼻に起こっており、耳鼻咽喉科の専門領域です。
当院では患部である喉や鼻がどのような状態になっているのかを、耳鼻咽喉科専門医が正確に見極め、そのうえで治療することができます。
また、ウイルスや細菌が耳に入り込んで中耳炎を引き起こすことも、小児などにはよくありますが、こうした場合も耳鼻咽喉科なら専門的に対応できます。
耳・鼻・喉をトータルに診療することができますので、風邪を引いた際は、ぜひ耳鼻咽喉科をご受診ください。
喉の痛み、咳、鼻みず、鼻づまり、発熱、くしゃみ、頭痛などがみられます。こうした症状は、通常2~3日でピークを迎え、1~2週間ほど続きます。
問診や診察を行って、他の病気ではなさそうだと判断できれば、風邪と診断します。しかし、風邪であれば通常は数日で治るので、治らない場合はこじらせてしまっていたり、別の病気だったりする可能性があります。
一般に、現れている症状に対して、鎮咳薬や去痰薬など、諸症状を軽くするための薬を組み合わせて処方します。さらにウイルス感染に引き続いて起こりやすい細菌による二次感染を予防する目的で、抗生物質を組み合わせて使用することもあります。
さらに耳鼻咽喉科では、こうした投薬だけでなく、鼻や喉の処置、ネブライザー(吸入器)による治療も併せて行います。
甲状腺は、喉仏のすぐ下にある重さ10~20g程度の小さな臓器です。全身の新陳代謝や成長の促進にかかわる甲状腺ホルモンを分泌しています。甲状腺の病気は女性に多く見られる疾患です。ある調査では、健康と思われる40歳以上の成人女性を対象とした健診において、20%程度の高い頻度でなんらかの甲状腺疾患が見つかったとする報告があります。もちろん男性も甲状腺の病気になり得るのですが、圧倒的に女性に多く、女性に特有の病気と言っても過言ではないでしょう。
ご自身の判断で、「産後の疲れかな」とか「更年期だから仕方がない」とか「老化のせい」などと諦めてしまっているような方が、実は甲状腺の病気が原因だったというケースがあります。
甲状腺良性腫瘍、甲状腺悪性腫瘍、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症など
触診、血液検査(ホルモン検査、抗体検査)、超音波(エコー)検査、穿刺吸引細胞診など
甲状腺の病気は、いずれもきちんと治療すれば治るケースがほとんどです。たとえ悪性腫瘍であっても、ほかのがん、例えば胃がんや肺がんなどと較べてもおとなしいタイプが多いので、悪性という診断が下りても決して悲観すべきではありません。
また、ホルモンの分泌異常による症状が出ても、内服薬、アイソトープ(放射線ヨウ素)治療、手術などでしっかり治療することによって、多くは不都合なく普通の生活を送れるようになります。
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